2010年1月24日

ジョン・レノン・ミュージアム閉館検討報道について

大成建設が運営している、さいたま新都心のさいたまスーパーアリーナ内にあるジョン・レノン・ミュージアム (John Lennon Museum、略称 JLM)の閉館が検討されている、との報道が世間をにぎわせたのは昨年末(リンク先:asahi.com 「ジョン・レノン・ミュージアム」閉館を検討 来場者減)。
これを流れを打破すべく、ジョンレノンミュージアムの存続を求める市民(ファン)の会 が活動中との報道があった。会のブログを読むと、表にはなかなか出てこない情報が掲載されていて、「なるほど、かなか難しい問題がいろいろあるのだなあ」と思わされる。展示品の保険料が莫大だ、ということもこのブログで初めて知った。会では、1/22 にさいたま新都心、1/23 に大宮駅西口で街頭署名活動を実施したほか、ネット経由での署名募集も実施中とのこと。
報道では「来場者数低迷による経営不振から、ミュージアムはオノさん側と結んでいる2010年10月までの展示契約を更新しないことを考えているという」となっているが、存続を求める市民(ファン)の会の見解では「企業の活動には予算がつきものなので年度末には決まっちゃうのではないかと思っています」とのこと。つまり、運営母体である大成建設の 2010年度の予算に JLM の予算を入れてもらわなければならない、というのが会の(現時点での)最終目標、ということになる。時間との戦いの側面もあると思うので、頑張ってほしいと思う。

ここで、JLM に関して自分を振り返ってみた。正直に言うと、ビートルズファン暦30年弱になるのに JLM にはまだ行ったことがない。なんでなんかな、をできるだけロジカルに考えてみた。
振り返ると、80年代とか90年代は期間限定のビートルズ展とかがデパートとかでたまにあり、ああいうのは「いま見逃すと見られない」というところがあるので足を運んでいた。見たこともないものが、一気にまとめて見られたからね。
それに比べると、JLM はいつでも 365 日そこにあり、いつでもオープンしている、という安心感があった。自分が元は横浜、今も千葉に住んでいて「いつでもいける」という気分だったのも大きいな。横浜にいるからって、しょうっちゅう中華街にいったり氷川丸にいったりマリンタワー昇ったり港の見える丘公園に散歩に行くわけではないよね。それと同じ。
そして、いわゆる「アート」全般に造詣がない自分にとって、「ミュージアム」というところは特に何度もリピートして通う存在ではなかった。もちろん、世界中の美術館や博物館がいろいろな企画展などを通してリピーターを取り込む努力をしているのも知っている。けれど、それも企画次第だと思う。今、JLM のニュースページ にある過去のイベントを見ても、それぞれが「埼玉まで足を運ぶ、入場料に 1500 円払う」気分になる催しだったか、を考えると難しい。「Happy Xmas (War Is Over) の作詞原稿を期間限定で展示します」と言われても、うーん、確かにそれは見てみたいけど、でもそれだけで再度の訪問を期待するのは厳しいというのが正直なところ。
つまり、一度行けばいい、そしていつでも行ける、というのが JLM に足を運ぶのを留まらせていたのではないだろうか。

そうならないことを祈っているが、もし閉館が正式に発表されてしまった場合は、それが自分にとって JLM に足を運ぶきっかけになるのは間違いない。
まあ、その前でもスーパーアリーナに行く機会があれば行っちゃうと思います。そう、これまで生まれてから一度たりとも、さいたま新都心・さいたまスーパーアリーナに行ったことがないのだ。

(2/5 追記) 残念ながら、大成建設から正式に 9/30 をもって閉館する旨の発表がなされた。閉館にむけて寄せられたヨーコさんのメッセージによると、「まず、5年と思っていたのがみなさんのミュージアムへの愛によって10年になった」とのこと。今は、ジョンのミュージアムが10年もの間、日本においてオープンされたことに対して素直に感謝しつつ、閉館前に JLM を訪問したいと思う。

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